壬申戸籍とは?閲覧禁止になった事件や差別の詳細とは?

壬申戸籍とは?詳細を簡単に説明

壬申戸籍とは?
明治4年(1871年)の戸籍法に基づいて
1872年に編製された戸籍です。

 

江戸時代の宗門人別改帳に代わって
皇族から平民まで戸を単位に集計しました

 

この戸籍によって当時の日本の総人口は
3311万人と集計されました。

 

1871年の戸籍法には不備が多く多くの
機能を持たせたことによって複雑と
なりました。

 

地方によっても書式の詳細に格差が
生まれました。

 

基本的に1878年以前はこの戸籍を
戸長が管理をして、郡村制施工後は
役場が管理をしました。

 

壬申戸籍では皇族・華族・士族・卒族
・旧神宮・僧・尼・平民などに集計を
しましたが・・・・

 

一部地域の戸籍には
新平民や元穢多、元非人などと
記載をされたりと差別が色濃く残り
ました。

 

また、妾も二等親として1882年に
廃止されるまで戸籍の登載を定め
られました。

 

そして、使用人や家来などは他人で
あっても養育しているものは附籍として
明治15年登載が禁止される明治31年に
廃止されるまで養育する者の戸籍に
登載されていました。

 

1898年戸籍法によってこの様式は
改製原戸籍として取り扱われました。

 

その後保存期間が経過した後に
廃棄処分扱いとなりましたが
市町村によってはその後もこれを閲覧
できるところもありました。

 

1968年に閲覧禁止となりましたが
法的な廃棄手続きを経たものは法務局
・地方法務局・市町村のいずれかにて
厳重に包装封印して保管することに
なりました。

 

保管の理由としては
遠い将来において学術資料・歴史的資料
となり得るものとしています。

壬申戸籍とは?閲覧禁止になった事件や差別の詳細とは?

 

壬申戸籍の閲覧が禁止になった理由と
しては事件が多発したためのようです。

 

1968年に被差別部落民かどうかを
探り出すためにこの戸籍が用いられる
事件が発覚してその後閲覧禁止となっています。

 

そもそも、差別にあたいする資料を
自由に閲覧できたということもかなり
すごいことですよね。

 

現在はプライバシーや個人情報の保護
などが声高に叫ばれていますが
過去にはプライバシーも個人情報も
あったものではありませんでした。

 

21世紀になっても壬申戸籍の情報公開請求
をした事例が2001年と2004年にありましたが
いずれも行政文書非該当を理由に却下
されています。

 

さらには・・・

2019年2月に静岡県浜松市周辺の壬申戸籍
とみられる文書が「明治戸籍」の名で
ネットオークションに出品をされて
13万円余りで落札されていたことが
判明をしました、しかし主催者の
ヤフーは内容不適切を理由に売買不成立
として出品自体を削除しました。

 

結局は問題が起こったときにすべてを
焼却処分にしておかなかったことが
未来永劫このような問題が起こってくる
のではないでしょうか・・・・

 

確かに・・・過去の資料としては
役立つかもしれませんが・・・
あくまでも差別に関わる問題が掲載
されている以上・・・公表ができることは
こないわけですし・・・・